ご挨拶

 会長 伊藤顕翁

 当会は、浄土宗の精神に基づき、愚者の自覚のもとに凡夫が凡夫に寄り添う心を持って、苦しみを感じている人々に対し支援を行うことを目的に、令和元年に設立致しました。

 日本全体で度重なる災害により、多くの人がさまざまな喪失を余儀なくされました。 そのような中、財団法人浄土宗報恩明照会(現・公益財団法人浄土宗ともいき財団)が心のケア支援として、東日本大震災後に気仙沼、石巻、大槌、南相馬、いわきなどへ支援者の派遣を行いました。また平成28年熊本地震では、支援する方々への助言、サポートを行いました。
 この度、その活動に参加していた支援者を中心に設立した当会が、支援活動を引き継ぐ形となりました。

 被災者の受け入れをされたご寺院などの活動で、たくさんの苦しみや悲しみを知りました。そうした経験から心のサポートの必要性を改めて強く感じています。

 しかしながら、避難の受け入れをされたり、支援に伺うには、不安を伴う事もあるかと存じます。
 その為に、支援者同士の支え合い、ケア、研修も活動の柱の一つといたします。また、万が一の被災のときには、地域の拠点となるであろう寺院同士の支え合いや、被災者受け入れへの備えをすることも目指して活動してまいります。